国民年金は支払方法を選べる
年金保険料は、これまでは会社勤めだったので、厚生年金として給与から天引きされていました。
会社を辞めて、無職または個人事業主になると、厚生年金から国民年金に切り替えを行わなければなりません。
切り替えた後しばらくすると、今年度分(退職後の翌月分から)の納付案内書が、日本年金機構から郵送されてきます。
案内書の中には次のものが入ってます。
・各月ごとの納付書(4月~3月分)
・前納用納付書(1年分、上期分、下期分)
・口座振替申出書
3月に退職して、3月に国民年金切り替えだと、4月頭にこれらすべてが郵送されてくるので、結構厚みがあります。
退職のタイミングにより入っていない納付書もあったりします。
案内書の中を確認すると、前納や口座振替で納付すれば、保険料が割り引かれるようなことが書いてあります。
どうせ払うならお得なやり方で払いたいですよね。
さて、どのやり方が一番お得なんでしょうかね。
→就農準備期間の経済的に苦しい期間に国民年金保険料を免除するお話はこちら。
国民年金保険料の支払方法別の割引額
現金納付の場合
まず納付書による現金支払いをしたケースを見てみましょう。
令和2年度の1月当たりの国民年金保険料は16,540円です。
16,540円の保険料を毎月、1枚の納付書で支払いをすると、もちろん割引はありません。
これを6カ月・1年・2年前納すると、1カ月毎に納めるより、810円・3,520円・14,590円割引になります。
口座振替の場合
次に口座振替で支払いをした場合を見てみます。
口座振替の場合、翌月末振替にすると割引はなしですが、
当月末振替や6カ月・1年・2年前納すると、50円・1,130円・4,160円・15,840円割引されます。
現金支払いで納付するより、口座振替で納付した方が割引額が大きいことが分かります。
クレジットカード支払の場合
郵送されてくる案内書には、クレジットカード支払い申出書は入っていませんが、自分で申出書を用意して提出すれば、クレジットカードでの納付もできるようです。
クレジットカード支払いの場合はどうでしょうか?
クレジットカードの支払額は、現金による支払額と同じです。
ただし、ポイントやマイルの貯まるクレジットカードであるなら、支払額に応じてポイントやマイルが付与されるので、その分お得になります。
現金支払いと同じなので、納付額は6カ月・1年・2年前納で、810円・3,520円・14,590円割引になります。
さらに1%のポイントが付くので、6カ月・1年・2年前納で、それぞれ984円・1,950円・3,832円分のポイントを得られます。
納付割引額とポイントを合わせれば、6カ月・1年・2年前納で、それぞれ1,795円・5,470円・18,422円お得になることになります。
2年前納のクレジットカード払いが一番お得
まとめると下の表のようになります。
クレジットカード2年前納で保険料を納付した方が、月毎現金納付より18,422円お得になることが分かりました。
クレジットカード支払いの手続き
クレジットカード納付申出書の提出が必要
国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書
をダウンロードできます。
必要事項を記入の上、最寄りの年金事務所に郵送か直接提出する必要があります。
年金事務所にも、申出書は置いてあるので、不安な方は直接、年金事務所で相談しながら申し込んでも良いと思います。
タイミングによっては申込を2回分けた方がお得
クレジットカード納付による前納の申込には、期限があります。
2年・1年・6カ月上期前納の場合、2月末日
6カ月下期前納の場合、8月末日
が申込期限になります。
この申込期限を過ぎてしまうと、
2年・1年前納の場合、翌年の4月分からの前納スタートとなり、
翌年4月までの支払いは、1カ月毎になってしまいます。
そのため、もしタイミング悪く上期にクレジットカード納付の申込となってしまった場合、まずは6カ月納付で申し込み、その後、2年前納の申込した方がお得になります。
例えば、3月に退職し、翌月4月から国民年金に切り替わるとします。
すでに2年前納の申込期限の2月末は過ぎてしまっているので、
まずは6カ月下期前納のクレジットカード納付手続きをします。
6カ月下期の申込期限(8月末)までですが、できれば早めに手続きをします。
9月までの1カ月納付もクレジットカード納付に切り替わるので。
6カ月前納分の納付が完了したら、2年前納の申込期限(2月末)までに2年前納の申込をすればOKです。
つまりは
4~8月分:1カ月毎にクレジットカード納付
9~翌年3月分:6カ月分のクレジットカード前納
翌年4月以降 :2年分のクレジットカード前納
のような納め方になります。
こうすれば、1カ月毎の納付分と6カ月前納分の(割引+ポイント)の差分804円がお得になります。
2回手続きしなければいけない手間と、期間が空くのでうっかり忘れてしまうリスクを考えると、最初から2年前納で申込しても良いかもしれません。
どちらの方法を選ぶかはおまかせします!
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