農家になる前に考えておくべき5つのこと

就農準備
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農業に興味を持ち、農家になろうと思ったきっかけは人それぞれだと思います。

自身の頭と体を使って、自然相手に作物を育て上げる農業は、

他の仕事にはない魅力を持つ、やりがいのある仕事です。

ただ、誰もがすぐに始められるというものではなく、

初めのハードルが高いのも事実。

特にゼロから始める新規就農者にとっては、いろいろな準備が必要です。

まずは農業を始めるにあたって、

考えておかなければならないこと、

準備しておかなければならないこと、

を挙げてみました。

どんな作物を、どんな方法で、どこで作るか

当たり前ですが、

自分がどんな農業を始めるか具体的に考えておかなければなりません。

どんな作物を、どんな方法で、どこで作るのか?

具体的に決めておかないと、次の行動に移れません。

漠然と農業したいってことだけでは、ダメですよ。

どんな作物を作るのか?

どんな作物を作るのかは決めていますか?

その作物を作るのに、どれくらいのお金と時間がかかり、

どのくらいの収益があるのかを知っていますか?

ただ作りたいだけでは、ダメです。

作りたいというモチベーションも大事ですが、まずは生活のことを第一に考えます。

家族が暮らしていける分のお金がその作物で作れなければ、

農家自体を続けることができません

少し古いデータですが、農林水産省の品目別経営統計で、

品目別の収益が見られるので参考になります。

品目別経営統計

農林水産省

この統計はあくまで平均なので、産地や品種によって大きく値が異なると思います。

実際に、どこの産地で、この品種、と作るものが決まっているなら、

対象の都道府県等が出す統計データを参考にした方が良いです。

どんな方法で作るのか?

1つの作物を取っても、作り方は千差万別です。

露地で季節ごとに少量多品目で栽培したり、

ビニルハウスを使って促成栽培をしたり、

作り方によって、必要な資材、機械、設備、収益も変わってきます

立ち上げ資金や経費、就農地にも関わってくるので、

大枠は決めておかなければなりません。

どこで作るのか?

就農地の選択も重要です。

新規就農者であるなら、できる限り自分が作ろうとしている作物の産地となっている場所が良いでしょう。

分からないことは、同じ作物を育てている周囲の農家さんに聞くことができますし、

すでにブランド化されている作物であるなら、JA買取や販路開拓もしやすいです。

また各都道府県や市町村、JAでの支援も手厚く、

補助や栽培指導など、バックアップ体制が充実しています。

移住して就農する場合、住む場所も大切です。

都道府県、市町村によって、農業の補助が手厚かったり、

子育ての補助が手厚かったりと様々なので、

各自治体のHP等で確認しておくとよいです。

大きな街ほど生活全般の補助がしっかりしている傾向があります。

情報収集をしよう

情報や知識が少なければ、各関係機関や団体を訪ねて、

話を聞いたり相談したりしましょう。

実際の農家を訪ねて話を聞いたりして、自分のやりたい農業の形を固めていきましょう。

家族の同意は得られているか?

農業を始めるにあたって、家族や親せきの同意は得ていますか?

すでに結婚されている方が、配偶者の同意を得ておくことは絶対です。

2人で農業を始めるのはもちろんのこと、

農業を片方がやるにしても、今後の家族設計にかかわる重要なことです。

しっかり相談して、今後の家族の在り方を確認しておきしましょう。

また、独身の方でも、親や兄弟の同意を得ておくのは重要です。

家族や親せきの同意が、精神的な支えになったり、資金的な援助をしてもらえるかもしれません。

融資を受ける際、保証人になってもらう場合もあります。

技術を習得する

自然を相手にする農業は、教科書通りにはいかないことが多々あります。

新規参入を目指す場合、農業経験が少なく栽培技術も未熟であるため、

農業経営を成功させるためには、実践的な技術の習得が必要不可欠です。

自分のやりたい農業が決まっているなら、

専門の教育機関(農業大学校等)や先進農家さんでの実践研修で技術を磨きましょう

研修は、1年を通しての流れを学べるように最低でも1年は受けるべきです。

農地を確保する

農業を始めるには農地の確保が必要です。

最初は農地を購入するより、借りて始める方が資金面でも厳しくないでしょう。

ただ、借りられる農地を探すのは、かなり大変なようです。

特に、新規就農者でIターンの方は、全く周りに知り合いがいない状態で、

土地探しを始めるので、大変難しいとのこと。

貸し手側も、見ず知らずの農業初心者に、土地は貸したくないと思ってしまうそうです。

まずは、農地の貸借を管理しているその地域の農地中間管理機構に相談しましょう。

各都道府県の農地中間管理機構のリスト

農林水産省HP

その後、就農予定の地域の方々と、できるだけ多くの接点を持ち、地域に溶け込こむよう努力しましょう。

そして、この地で本気で農業に取り組む意思を伝え、信用と信頼を獲得することが大切です。

資金を準備する

研修期間中や収益が安定するまでの生活費、

農業経営を始めるために必要な初期投資金を準備します。

居住地、作物や栽培方法により必要な額は異なりますが、

どのくらいの資金が必要になってくるか、しっかり計算しておかなければなりません

自己資金だけで、すべてを賄うことは難しいので、

融資制度を利用して、借入することも必要です。

その場合は、後年の返済額もよく吟味したうえで、返せる範囲で利用しましょう。

認定新規就農者に認定されれば

無利子の融資制度(青年等就農資金)を利用できたり、

就農前後、研修期間や経営が安定するまでの間、補助金を受け取ることができます。(農業次世代人材投資事業(準備型・経営開始型)

こういった国や地方自治体の制度も利用するか考えておきましょう。

最後に...

いかがでしたか?参考になりましたでしょうか?

自ら農業を始めようと考えている方は、これらのポイントを踏まえたうえで検討してみてください。

少しでも皆さんの就農準備の参考になれば幸いです。

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