校内実地研修
①葉かき、ランナーかき
とちおとめ、スカイベリー、とちあいかの光沢のなくなった古い葉を2~3枚取り除いた。
②観察
普通夜冷のとちおとめは実がつき、大きくなりはじめたが、まだ白い状態。本格的な収穫は11月下旬以降になりそう。
とちあいか(無処理ポット受け)は、実がつき、大きくなりはじめている。一部、赤く熟し始めた実があり。また、第一腋花房がちらほら出始めた。
スカイベリー(無処理ポット受け)は、実がつき、大きくなりはじめている。一部、赤く熟し始めた実があり。
③ハウス加温機のダクト設置
ハウス加温機のビニルダクトを設置。親ダクトから子ダクトへ分岐させる配置。
④ハウス加温機のメンテナンス
メーカー(NEPON)さんによるハウス加温機のメンテナンス研修。
講義
①花芽形成
とちおとめの場合、1つの花房から一般的には1番花~4番花で15粒程度の実が収穫できる。
5番花以降も収穫できる農家さんもいる。
この花芽の数を増やすことが増収につながる。
花芽数以外に1果重を重く(実を大きく)したり、収穫期間を伸ばすことも収益増加につながる。
また、高値時(クリスマスなど)に多く出荷したり、中休みさせないことが重要である。
スカイベリーの場合、品質の低下は減収につながる。
そのため、先端まだらや先詰まりの実を出さないよう、温度管理や元肥を減らす等の対策が必要。
減らした元肥は、追肥で補っていく。
また品質をあげるため、摘花(果)を行う。
②とちあいかの空洞果
とちあいかは空洞果になりやすい品種。
とくに1~3番果の大玉に出やすい。
空洞果は中心部に空洞ができてしまう実のことを言う。
ヘタの部分から穴が空いてしまっている実は内壁が硬化し、食味が著しく低下するため出荷不可となる。
③イチゴの生産と価格(2017年)
2017年度の栃木県のイチゴの収穫高は耕作面積554haで25,100t。
平均価格は1,092円/kg。
平均価格は下がり傾向らしい。2008年度は1300円/kg。
現地実習(農家実習)
①とちおとめの収穫
とちおとめの収穫開始。
まだ数が少ないため、全棟出荷。
着色が8割程度のものを収穫。
②とちおとめのパック詰め
とちおとめのパック詰め。
イチゴの大きさや形でパックの詰め方に違いがあるので、まずはA品と呼ばれる実をパック詰めさせてもらった。
A品は少し形が崩れた(円錐形ではない)イチゴ。
きれいな円錐形のイチゴはL品としてパック詰めされる。
A品はパックに2段詰めで、下段に4~6粒、上段に6~9粒で構成される。
色が悪いものや形が極端に悪いもの、土で汚れているものは取り除く。
へたに花びらが残っているものがあるため、花びらはキレイに取り除いてからパックに詰める。
③親苗床の準備
親苗は地域や部会ごとである程度、増殖させてから販売される。
地域によって親苗の販売時期は異なる。
一般的には秋、春に親苗を販売することが多い。
事前に必要な親株の数で予約し、販売時期にその数分を受け取る。
研修先の農家さんは、親苗販売時期が「秋」の地域だったため、親苗床の準備がこの時期となった。
研修先では露地平畝に親株を定植するため、親株が来る前に、トラクター耕耘、平畝立て、配管工事、散水チューブ設置を実施した。
来年、子苗もこの場所で取るため、子苗を受ける1mほどのスペースを親株の両サイドに取っている。
④親株の定植
準備した平畝に親苗を定植。定植前日に散水しておくと定植しやすい。
定植穴にモスピラン粒剤を散布。
定植幅は約50cm間隔。
定植後は親株を不織布で覆う。
不織布で覆うのは、厳寒期の霜対策のため。
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